多くの金融機関で提供されているカードローンの魅力は、限度額の範囲内で自由に借入と返済が行える点です。
一般的な借入の場合、申し込み後に審査を行います。金融機関によっては、即日や数日以内に審査結果が出ることもありますが、銀行の場合は特に時間がかかることも少なくありません。
しかし、銀行からの借入は金利面での優遇が期待できるので、検討する際のポイントです。特に即日融資に対応していれば、優先的に検討するメリットもあるでしょう。
銀行カードローンが批判を集めている理由はどこにある?
金利面での優遇も期待できる銀行カードローンですが、各方面から批判を集めていると指摘されます。その理由はどこにあるのでしょうか。いくつかのテーマに沿って紹介します。
改正貸金業法の適用外!?銀行カードローンが問題となった背景
2010年、改正貸金業法が施行されました。その内容とは、個人が借金できる限度額を年収の3分の1以下に抑える総量規制が定められたのです。他にも金利の上限が引き下げられるなど、2000年代の増加した消費者金融に対する改善を促す内容となりました。
この改正貸金業法には例外があり、貸金業ではない銀行などは対象ではないのです。改正法が導入されたことで、消費者金融からは借入れできない場合であっても銀行からは借入れできる状態となり、銀行の貸しすぎが社会的にも指摘される事態となりました。
銀行カードローンが批判された理由は他にもある?
改正貸金業法の施行に伴い、限度額近くまで借入れしている消費者は、規制が緩い銀行に新たな借入を申請するケースが増えました。銀行の方でも収益を考えて貸し出しを行います。
しかし、返済が困難になるほどの高額な貸付や関連する消費者金融や信販会社に実質的な審査を丸投げしていたことも批判の対象となっています。これでは2010年に改正貸金業法が施行された意味を持たず、高額な返済に追われた消費者を増やした改正前の状態と変わりません。実際、銀行によるこれらの行為が原因となり、改正貸金業法の施行に伴い減少傾向にあった個人の自己破産件数は、2015年に増加へと転じています。
これでは、総量規制を消費者金融に課した狙いも、銀行を対処から外したことも生かされていません。
銀行カードローンが即日審査を自粛した本当の狙いとは?
改正貸金業法の特徴として、主婦や主夫が申し込む場合に稼ぎのある配偶者の同意が必要となります。また、貸金業をはじめる場合、自己資金や試験制度などの導入が行われたことで、総量規制対象外である銀行に近い厳格さが求められることになりました。
銀行カードローンの申し込みが、実質的には消費者金融を利用する場合と大差がありません。
また、銀行はサービス向上の観点から即日審査を行なっていました。しかし、十分な審査を行えずに、不本意な貸付につながったことも問題です。
消費者金融にはさまざまな規制を実施する一方で、法的な抜け道を銀行が利用したのでは、消費者保護にはつながりません。社会批判も高まり、銀行も2018年からは即日審査を自粛することになりました。
その背景には、総量規制対象外である銀行が厳格に審査を行うことで、安易な考えにもとづく借入が減り、消費者保護に期待が持てるからです。
これまでの流れを受けて2018年から2019年には銀行カードローンの審査に起こった変化
改正貸金業法が2010年に施行され、消費者保護に期待が高まりました。一方で、銀行カードローンの申請が増えたことで、結果的に審査方法が十分ではないことも指摘されています。
そこで、2018年から2019年に掛けて、銀行カードローンはどのように変化するのでしょうか。
都市銀行を筆頭にして大口融資の自粛が求められる
2018年1月、銀行は即日審査によるサービス提供を自粛しています。カードローンについても、新規申し込みでは十分な審査期間が必要です。利益優先の貸付を自粛することで、債務超過に陥る消費者の保護に期待が高まります。改正貸金業法の施行目的にも合致した健全な金融サービスを消費者は活用できます。
2018年から新規申し込みで警察庁へのデータ照合が必要
銀行カードローンの申請には、各銀行での審査に加えて警察庁のデータベースを用いた参照が不可欠です。これは、十分な審査を行うために申込者の属性を確認する必要があるからです。即日のスピード審査が多重債務の原因となり、安易な貸付にも関係します。
そこで、警察庁のデータベースを利用するためには、閲覧結果が翌日以降出なければ確認できません。それだけに実質的な審査日数は長くなり、数日掛かることもあります。
即日融資が可能な銀行カードローンはどこに?
2018年から自粛された銀行の審査方法ですが、警察庁のデータベースの参照が加わることで審査期間が変わりました。ズバリ、即日審査に対応している銀行カードローンはあるのでしょうか。
銀行カードローンの即日融資は厳しい!では最短で借りられるのは?
警察庁のデータベースが即日対応していないことから、銀行カードローンの申し込みから融資までは数日必要です。それでも短期間で融資を受けられるのであれば、メリットも期待できます。そこで、各銀行の対応を確認しましょう。
注目度の高い楽天銀行スーパーローンは?
スピード審査を心がけていますが、申し込みの状況に応じて数日間が必要です。申し込みできるのは、20歳〜62歳で定職がある人で、アルバイトやパート勤務でも問題はありません。金利などは借入額や条件に応じて決められます。
審査の一環として勤務先への在籍確認も行われ、担当者の個人名を使うなどの配慮もあります。
申し込みから融資までは、営業日で2〜3日が目安です。
三井住友銀行カードローンを利用するなら
三井住友銀行カードローンに申し込むと最短で翌営業日となります。これには、審査に必要となる書類をwebサイト経由で申し込むのがポイントです。
また、申し込みできるのは、20歳〜69歳の定職があり安定した収入がある人。三井住友銀行が指定する保証会社で保証を受けられることもポイントです。加えて、事業性資金ではないことも条件となります。
ソニー銀行カードローンが気になるのであれば
ソニー銀行カードローンの特徴は、仮審査を導入している点です。webサイトまたはスマートフォンから申し込むと、メールで仮審査の結果を知ることができます。その後、必要な書類を送付したり、勤め先まで在籍確認が行われたりして、メールで本審査の結果を伝えられます。
パソコンやスマートフォンから借入や返済が行えるほか、提携ATMでもサービスを利用可能です。本審査に通過したあと、7日〜10日ほどでソニー銀行のキャッシュカードとカードローン専用カードが手もとに届きます。
メガバンクのみずほ銀行カードローンを選ぶなら
みずほ銀行カードローンの申し込み方はいくつかあります。
webサイトから申し込むと最短で翌営業日以降に審査結果が分かります。店舗の窓口を利用した場合、翌々営業日以降となり少し時間が掛かります。
郵送や電話による申し込みの場合には、申請を受理してから翌々営業日以降となるので、時間的な余裕を持って申し込む方がいいでしょう。
じぶん銀行 じぶんローンを検討するときは
ネット銀行らしいサービスを提供するじぶん銀行は、スマートフォンで申し込みできます。申し込みすると審査が開始され、メールまたは電話にて結果が伝えられます。その際に契約内容を確認できれば、サービス提供の開始です。
審査期間については申し込み状況により、数日必要となることもあります。また、勤め先への在籍確認が実施されることも覚えておきましょう。
銀行口座が必須!?セブン銀行カードローン
セブン銀行のカードローンを利用するのであれば、口座の有無がポイントです。口座を持っていれば、申し込みはネットからすぐに行えます。しかし、口座がない場合には、先に口座開設する必要があるので、時間的な余裕が欠かせません。
口座開設の目安は、1週間〜2週間です。また、申し込みできるのは、20歳〜70歳未満の人でセブン銀行が指定する保証会社からの保証を受けられることが必要になります。在籍確認が原則行われないこともポイントです。
口座があると便利!ジャパンネット銀行ネットキャッシング
ジャパンネット銀行の口座がある場合、申し込みがあると在籍確認と書類の提出が必要です。審査に通ればサービスが提供されます。
一方、口座がない場合、口座開設の手続きが行われると在籍確認やネットキャッシングサービスの申し込みへと移ります。必要な書類の提出が求められ、審査が行われます。申請からサービス開始までには数日必要です。
大和ネクスト銀行 フリーローンはじっくりと準備できる人向け?
申し込みができるのは、20歳〜60歳までの定職と安定収入が見込める人です。また、大和ネクスト銀行が指定する保証会社の保証を受けられることも条件となります。
口座の開設が条件で、開設には2週間〜3週間が必要です。開設してあれば、サービス提供も簡単に受けられます。
ただし、場合によっては、新規の申し込みを停止していることもあります。